Shoot the moon(NDT来日公演2019)
3つの部屋では3組のカップルによるそれぞれの物語が展開している。部屋を隔てるドアは空いているのか閉まっているのか、新しい世界は直ぐそこにあるのにいつも届かない。緊密な人間関係と内在する感情が、回転するダイナミックな舞台美術とリアルタイムで投影される映像によって赤裸々に表出され、見る者の内面をも映し出す。
【振付家】
ポール・ライトフットPaul Lightfoot
芸術監督/専任振付家
英国出身。ロンドンの英国バレエ学校で研鑽を積む。1985年にNDT2に入団、87年より2008年まで、NDT1にてダンサーとして活躍。当時の芸術監督だったイリ・キリアンの下で振付家の勉強を始める。02年からソル・レオンと共にNDTの専任振付家となる。11年よりNDTの芸術監督を務める。94年ルーカス・ホビング賞、Stichting Dansersfonds’79奨励賞、2002年VSCDのダンス賞金賞受賞など受賞歴多数。19年4月にはパリ・オペラ座バレエ団への振付が決定している。
ソル・レオンSol León
専任振付家/芸術アドバイザー
スペインのコルドバ出身。1987年にマドリードの国際バレエアカデミーを卒業した後、NDT2に入団。89年よりNDT1に加わり、イリ・キリアンやハンス・ヴァン・マネン、マッツ・エック、オハッド・ナハリンの作品を踊る。2003年に振付家に専念することを決め、12年にNDTのアーティスティック アドバイザーに任命された。ポールと2人の共同振付により、25年で40以上の作品を生み出し、様々な賞を受賞している。
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ネザーランド・ダンス・シアター(NDT)とは
1959年にオランダで設立されたNDTは、世界で最も知られたコンテンポラリーバレエカンパニーのひとつである。
1970年代にチェコの振付家イリ・キリアンが芸術監督に就任すると、NDTは世界屈指のカンパニーとなり、各国の重要な劇場を席巻してきた。
キリアン退団後も、世界各地から優秀なダンサーが一堂に会し、国際的な活動を行っている。
これまで9人の芸術監督、30人以上の振付家によって約600の作品を上演しており、現在は芸術監督にポール・ライトフット、常任振付家をソル・レオンが務め、アソシエイト・コレオグラファーにクリスタル・パイト、マルコ・ゲッケを迎えている。
これらの振付家に加え、オハッド・ナハリン、アレキサンダー・エクマンなど、多様な世界観をもつ強いオリジナリティに貫かれた振付家との共同制作を行っている。
また音楽家や美術作家、照明デザイナーや衣裳デザイナーなどの才能溢れたアーティストの集まるプラットホームとしての役割も果たしている。
これまでも多くの日本出身ダンサーが参加、現時点では44名中4名が日本出身である。
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